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デザインのアソビ。

Arakawa

デザインのアソビ。

こんにちは、代表の荒川です。3年ぶりにモフのWEBサイトをリニューアルしました。際して、まずはモフのお仕事について触れたいと思います。

よく「モフさんて、なにやってる会社なの?」と聞かれます。一言でいうと、モフの専門は「インターフェース」です。けれど、みなさんが思い浮かべるユーザーインターフェース(以後、UI)とは少々異なるかもしれません。

モフでは、インターフェースという言葉をより広義にとらえています。「コンピュータと人のつなぎめであるGUI」の開発はもちろん含まれますが「専門家が扱うようなデータや資料を整理」したり、「こどもが熱中できるようなストーリーや世界観」をつくったり。「学者さんから子どもたちまで、関わる人の気持ちを考えてカタチにしていくこと」それがモフのインターフェースデザインといえそうです。

難しそう? でも、それがいい。それこそが面白い。

モフでは学術的・専門的なデータの視覚化やアプリケーション開発、展示会など、新しい技術やITソリューションの仕組みや概念を伝えていくことを主な業務としています。(その特性上、あまり実績が載せられないのがもどかしいですが)

取り扱っている題材は「すごく難しそう」「なんだか固そう」と思われるものばかり。しかし、勉強を重ね、専門家からの話を聞くことで理解が進んでくると、実はすっごく面白いと感じてくるから不思議!

「ちゃんと理解した人がデザインできれば、その面白みを伝えられるんじゃないか?」と思ったことが今のモフをかたちづくったきっかけです。だからモフのスタッフは全員、一生懸命に耳を傾け、関わる人の気持ちを考えて日々仕事に取り組んでいます。

また、その広義なインターフェース研究のひとつとして、モフではさまざまなテクノロジーを活用した取り組みも行っています。Oculus Riftを代表とするVRヘッドマウントディスプレイをはじめ、脳波デバイスや筋電デバイス、へんてこなガジェットを研究と称して購入していじくる日々です。

Oculus Riftを活用した『Subjective World』や『Polyphonic Drawing』も、そのひとつです。少し前には、イラっとくる貯金箱なども笑いながら作りました。

チュートリアルが邪魔をしていた話。

昨年末の高松アートフェスに出展した『Polyphonic Drawing』の話題が出ましたので、ご紹介させていただきます。

2014年に制作した「音を描くアプリ」である『Polyphonic Drawing』は、「人間の動作に新しい意味を与える」というテーマに取り組んだ作品です。VRヘッドマウントディスプレイのOculus RiftとモーションセンサのLeap Motionを組み込こみ、指で空間に軌跡を描くことで絵と同時に現れる音を楽しむことができます。

本作のポイントは、指で描くという動作に対してのフィードバックが拡張されて返ってくることです。簡単にかつ心地よく体験できるという点には特に留意しています。

以前、同作品をデザインイベントに出した際には「コンセプトや操作方法をしっかりと理解していただくためのチュートリアル」が組み込まれていました。しかし、善かれと思って実装したチュートリアル自体につまずいてしまうユーザーが、多く見受けられました。

そこで、今回のアートフェス展示ではチュートリアルを全面カットし、必要最低限の導入説明にとどめました。すると不思議なもので、ユーザーは自分のペースで学習するようになったのです。

ユーザーが自ら試行錯誤しながら、楽しむ過程で自然と操作方法を学習するサイクルが生まれる。結果的に、体験全体が心地よいインターフェイスになったと自負しています。この経験は、今後のインターフェースデザインに生かせそうです。

一歩引いてアソビをつくる。

モフのインターフェースって、コミュニケーションデザインに近いのかもしれません。デザイナーは「わかりやすく伝えたい!」と尽力するものですが、どんなに整理しても、一生懸命に伝えようとしても、受け手に受け入れる準備できていなければ片手落ちになることもあります。

一方的に語りかけるのではなく、一歩引いてアソビをつくり、相手のターンをつくったり、タイミングを計ったり。そんなユーザーとのコミュニケーションから生まれるデザインも大事なんだなと思います。

関わる人の気持ちを考えて、素直に受け入れられる「状態」や「環境」をつくる。そんな「人と人とのインターフェースそのもの」にモフがなれればと思います。

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