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ボゴール取材記(3/3)QZSS-GPS篇 〜主にOlympus TG-4をロガーとして利用する方法について〜

Fujii

ボゴール取材記(3/3)QZSS-GPS篇 〜主にOlympus TG-4をロガーとして利用する方法について〜

GIS篇

あらすじ。インドネシアのボゴールへ取材旅行した写真担当・藤井が、いろいろ失敗する話。

今回はGPS実証実験〜GISデータ作成までの内容と結果を紹介していきます。

概要

第三回のQZSS-GPS篇では、経路と写真の位置情報を編集・管理までのプロセスを紹介したいと思います。

TG-4をQZSS/GPSロガーとして使用してボゴール取材現場の位置情報をログに残し、そのログを元に撮影した写真の位置の特定や移動経路などを算出します。プロジェクトメンバー間で共有しやすくするため、位置情報専用アプリであるGPX Binder(Mac専用)で編集し、ログプロジェクトとして保存します。

なお、TG-4はカメラでもありますから、GPSをONにしていれば位置情報付きの写真ができ上がります。さらに、別のカメラで撮影した写真にも位置情報を付与することも出来ますので、最後まで読んでみて下さい。

最強タフカメラのOLYMPUS STYLUS TG-4 Tough
最強タフカメラのOLYMPUS STYLUS TG-4 Tough(以後TG-4)

まずはTG-4をロガーとして起動するところからはじめます。オリンパスの公式サイトに起動の仕方が掲載されていますので参考にします。(GPS ロガー機能の使い方を教えてください。
抜粋すると、[MENU] ボタンを押し [設定メニュー3]-[GPS設定] で [GPS] を [On]、[ロガー機能] を [On] に設定すると、ログデータの記録が開始します。と、なります。MENUが入り組んでいるので注意です。

[MENU]ボタンを押して、設定メニュー3を選択したところ
[MENU]ボタンを押して、設定メニュー3を選択したところ。

[GPS設定]を選択すると、詳細設定が出現します。ここで[GPS]を[On]にしないと、[ロガー機能]を[ON]にできません。またSDカードが挿入されていないとロガー機能は使用できません。
[GPS設定]を選択すると、詳細設定が出現します。ここで[GPS]を[On]にしないと、[ロガー機能]を[ON]にできません。またSDカードが挿入されていないとロガー機能は使用できません。

[ロガー機能] を [On] にします。これ以降、カメラの電源を落としても位置情報をログし続けます。(バッテリーを消耗し続けるので注意!バッテリーが枯渇するか、丸一日経過で自動的に[Off]になるようです。)
[ロガー機能] を [On] にします。これ以降、カメラの電源を落としても位置情報をログし続けます。(バッテリーを消耗し続けるので注意!バッテリーが枯渇するか、丸一日経過で自動的に[Off]になるようです。)

[Info]ボタンを押すと、GPSの状態確認ができます
[Info]ボタンを押すと、GPSの状態確認ができます。右上に「LOG」と点灯しているときはロガーが起動してトラッキングされている状態です。また、この画面において、[LOG]アイコンのすぐ下、Latitude/Longitudeが空欄の場合、位置情報を取得できていません。GPSを起動して1分ほどで自動的に位置情報を取得するのを待つか、[OK]ボタンを押して更新をかけると位置情報を取得できます。

ログが終わったら、この設定画面をもう一度開き、[保存]をして下さい。でないとSDカードには何も残りません。
ログが終わったら、この設定画面をもう一度開き、[保存]をして下さい。でないとSDカードには何も残りません。

最初の失敗:カメラの時刻合わせ

実は、私はこの時点で重大な失敗を犯していました。上の手順でロガー機能をONにしたのですが、日本とボゴールの時差を全く考えておらず、カメラの時刻を補正していませんでした(別撮りしていた一眼カメラの時刻は補正したのに)。ということで、以後、日本時間で位置情報を記録してしまうことになります。

その夜、編集時に気がついたときには後の祭。すべてのログデータが2時間ズレているという絶望的な状況でした。(日本:ボゴールの時差は-2時間。ボゴールはジャカルタと同じ時刻帯にあります。)

最終的には手動でログデータを補正しました。その手順は後ほど紹介します。

後で調べたのですが、TG-4には、時刻設定を[ホーム]と[訪問先]の2つを同時に管理できる便利な機能があります。ここで[訪問先]にボゴールの時刻を登録しておけば、いろいろ捗ったはずです。なお、上の手順に表示されている[自動日時補正]は、カメラ時刻をGPSデータを使用して正確な時刻に補正する機能なのですが、時刻設定が[ホーム]のときしか有効になりません。

二度と同じ失敗を繰り返さないようにするため、念のため時刻設定機能を紹介しておきます。

手順1
[MENU] ボタンを押し [設定メニュー2]-[ワールドタイム]を選択

手順2
飛行機マーク(訪問先)を選択

手順3
デフォルトでは、ホームと同じ時刻帯になっているので、

手順4
Bangkok,Jakarta(2時間戻す)にします。

TG-4のQZSS/GPSロガーのファイルフォーマット

TG-4が吐き出すLogファイルは、[日付].logというファイルネームになっています。

SDカードの中には、写真ファイル用のフォルダとは別に「GPSLOG」というディレクトリが作成されており、その中にぽつんと置いてあります
SDカードの中には、写真ファイル用のフォルダとは別に「GPSLOG」というディレクトリが作成されており、その中にぽつんと置いてあります。

これを先に紹介したGPX Binderというツールで編集したいのですが、.logという形式の読み込みには対応していません。よって、log->KMZなどの汎用的なログデータにに変換する必要があります。今回は、GoogleEarthアプリを変換ツールとして活用しました。

Google Earthアプリ
Google Earthアプリを起動し、[ファイル]→[開く]で、TG-4のSDカードからコピーしたlogファイルを開きます。すると画面左に読み込んだログプロジェクトの項目が作られ表示されます。この時点でログ情報が地図にプロットされますので、閲覧するだけだったらGoogle EarthでもOKですね。

Google Earthアプリで右クリック
読み込んだログプロジェクトを右クリックすると、「名前を付けて場所を保存」という項目が出現します(分かりにくい!)ので、KMZ形式で別名保存します。そしてそのKMZファイルを、GPX Binderで開くと、晴れて編集可能なログファイルとなるわけです。

最後に、写真データを同期させます。写真データは位置情報を持っていなくても大丈夫(一眼カメラや他の人から貰った写真でもOK)ですが、日時を基準に位置情報とのマッチングを行いますので、写真編集などを行った場合などは写真ファイルの「作成日」に注意して下さい。この時刻がズレると同期が出来なくなってしまいます。

同期方法は簡単。左側の写真リストタブ(1)を選択し、写真追加の「+」ボタンを押します(2)。自分のPCから写真を追加するダイアログ出てきます(3)ので、ごっそり追加してください。すると自動的にログデータの日時と合致する地点を算出し、座標を記入してくれるのです。うーん。かしこい。

写真と位置情報の同期方法解説
ちなみに、ドラッグアンドドロップでも簡単に追加できますよ。

以下は、写真とログデータを取り込んだGPX Binderのアプリケーション画面サンプルです。経路と写真が関連しているので、どこで何をしたのかわかりやすい!

実際の画面例
こんな感じで、場所・時間・写真を連結してみることが出来ます。どの場所に、いつ訪れて、どのような写真を撮ったかのログになります。すばらしい。

ちなみに、失敗した時刻の件ですが、写真タブ内で写真を選択し、以下のように一括で二時間分巻き戻せば完了です。むっちゃ便利!こういう機能があるってことは、よくあるミスなんでしょうか。

時刻の一括変換1 時刻の一括変換2

そして見えてきたログを一部抜粋してみます。

精度など

さて、問題の精度に目を向けると、徒歩の場合は、ほとんどの状況で良い精度が出ました。GPSが苦手とする「ビル街」や「山林」のうち、「山林」に相当する植物園のジャングルでもそれなりにトラッキングできています。(QZSSの恩恵?)

精度検証1

精度検証2

早歩きで超デカイ街路樹がある道路を移動している区間のログ
早歩きで超デカイ街路樹がある道路を移動している区間のログ。

さらに詳細を確認すると、天頂付近を大きな遮蔽物で隠されるとブレやすく、開けた場所では精度が良くなっているのが分かります。精度が良いときは±1mぐらいでしょうか。かなり良いです。

なお、QZSSがどれぐらいの効果を発揮しているかどうかを調べるには、SlyPlotと呼ばれるアプリケーションを使用し、GPSやQZSSの衛星が、どの時間に、どの位置に見えていたかをキチンと把握する必要があります。今回の検証ではそのレベルまでは出来ていませんので、どちらかというとTG-4の精度検証になってます。

乗用車での移動は、位置情報を演算できない区間は信頼性には欠けます。乗用車の屋根が邪魔になっているのが原因です。意識して窓際にカメラを持っていくと、精度が出るようでした。

二度目の失敗:バッテリー問題

さて、ロガーとして活躍したTG-4ですが、もちろん記録用のサブカメラとしてもばしばし写真を撮りました。すると、満充電状態でも、バッテリーが一日持たないことが発覚(あたりまえか)。対策として、モバイルバッテリー&ケーブルを用意しておくと安心かと思います。2日目、取材の途中でバッテリーが枯渇したので、後半のログが取れていなかったという事態に。一眼の方は準備万端だっただけに、悔しい思いをしました。

まとめ

以上が、QZSS-GPS篇のレポートになります。結論めいたものはありませんが、経路・写真・日時の把握をするための便利なログにまとまるので、旅行記などにも超オススメです。

これ以降、都度OLYMPUS STYLUS TG-4 Toughをロガーとして使用していますので、続編を書けたら書こうと思います。トリマカシー!

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